先日、「日本経済、低迷の元凶は日本人の『意地悪さ』が原因」という個人的には全くぴんとこない記事が話題になっていました。なぜピンとこないかと言うと、私が生まれた頃までは日本経済は高度経済成長期でイケイケだったはずです。その頃の日本人の気質と今の日本人の気質が大きく変わっているとは思えないからです。そう考えると、日本経済が低迷しているのは別の要因があるはずです。
個人的には私のようなお金を使わないミニマルな暮らしをする人が増えていることが原因だと思っています。
でも、これって個人としては賢い行動なはずです。子どもの頃から貰ったお小遣いはそのまま全部使わずに、一部は貯金するように教わって育ちました。「アリとキリギリス」を読んで、いざという時のために貯蓄しておくことの大切さを子供の頃から教育されてきました。
子ども達が職業体験ができるキッザニアでも、日本人の子どもは稼いだお金を貯金する傾向にあると聞いたことがあります。
いわゆる経済学でいうところの「合成の誤謬」です。私が大学で学んだ中でも特に印象に残っています。一人ひとりが正しいとされる行動をとったものの、これが集合になると経済全体では非合理的な行動となってしまうことをさします。
個人が節約して貯蓄を増やすことは正しいことのはずです。でも、みんなが節約し貯蓄するとモノは売れなくなり経済は回らなくなります。
ミニマルな暮らしについてのブログを書いておいて申し訳ないのですが、正直世の中の人がみんなミニマリストみたいな暮らしをしだしたら日本の経済は大変なことになるよね…という思いも常に持っています。でも、着実にミニマルな消費しない暮らしをしている人は増えている気がします。
将来が不安でなかなかお金を使えないなどもあると思いますが、私自身は純粋に欲しいと思えるものがないことも大きな要因です。子どもの頃からモノやサービスが溢れていて、「モノを買う」というような体験はもう飽きてしまったようにも感じます。それよりも、少ないモノでシンプルに暮らすことの方がとても心地良いと気づいてしまいました。
新しいモノを買っても高揚したり満たされるのは一時的なもの。社会人になりたての頃は「お金を貯めて〇〇のバッグを買いたい!」とかもあった気がします。でも、今は全くないです。買いたいのは株くらいです笑。
個人的にはもっと心から「〇〇が欲しい!」って仕事の励みになるような欲しいモノがあったら嬉しいのですが。もうモノやサービスは満たされてすぎてしまっているので難しいですね。そう考えると日本経済が低迷しているのも、モノやサービスなどの消費では幸せになれないことに気づいた人が多いからともいえる気がします。
でも、稼いだ分をパーッと使ってくれるような人も増えてくれないと日本経済は困ってしまうのも事実。本当は「もっとみんな散財しようよ!」ってブログにすべきなのか…
ただ、最近の私の場合は消費はしないものの、株を買って含み損だらけで市場にお金を落としているので少しは経済に貢献していますかね?笑。
いや、笑えない状況なのですが…